ペットと日本への帰国完全ガイド:専門家が教える成功のポイント

ペットの輸送手続き

はじめに

愛するペットと日本への帰国を考えている方、その準備の複雑さに頭を悩ませていませんか?実は、ペットの日本帰国は年々厳格化が進み、2024年現在、手続きの失敗により最大180日もの強制係留、最悪の場合は出国地への強制返送というケースも発生しています。

特に注意が必要なのは、日本の検疫制度が世界でも最も厳格な部類に入ることです。些細な書類の不備や手続きの遅れが、取り返しのつかない事態を招くことも少なくありません。

帰国を成功させる3つの重要なポイント

  1. 十分な準備期間の確保
  2. 正確な手続きの遂行
  3. 専門家による適切なサポート

本記事では、愛するペットと安全に日本へ帰国するために必要な全情報を、最新の規制に基づいてご紹介します。

基本情報

指定地域と非指定地域の違い

日本へのペット帰国で最も重要なのは、現在滞在している国が「指定地域」か「非指定地域」かの確認です。この違いにより、必要な準備期間が2ヶ月から8ヶ月以上まで大きく変わってきます。

指定地域(6地域)

  • アイスランド
  • オーストラリア
  • ニュージーランド
  • フィジー諸島
  • ハワイ
  • グアム

これら以外の全ての国と地域は「非指定地域」となり、より厳格な手続きが必要となります。

要注意ポイント

特に以下のような状況では、専門家への相談が強く推奨されます。

  • 経由便しか選択肢がない場合
  • 大型犬の輸送
  • 高齢ペットの帰国
  • 非指定地域からの帰国
  • 短期間での帰国が必要な場合

【事例紹介】
先日、アメリカからの帰国を予定していたお客様が、独自で準備を進めていたところ、抗体検査の結果が規定値をわずかに下回っていたことが発覚。再検査から180日間の待機が必要となり、帰国が半年以上遅れるという事態が発生しました。

このようなトラブルを未然に防ぐため、PetAirでは、経験豊富なスタッフによる無料カウンセリングを提供しています。

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地域別手続きガイド

指定地域からの手続き

指定地域からの帰国は比較的シンプルですが、それでも細かな注意点が存在します。手順を一つでも誤ると、到着後に最長180日間の係留が必要となる可能性があります。

必要な手続きと注意点

  1. マイクロチップ装着
    • ISO規格(11784/11785)に準拠したものを使用
    • 装着後の動作確認が重要
    • 証明書の保管を忘れずに
  2. 在住条件の確認 以下のいずれかを満たす必要があります:
    • 出生以来、指定地域のみでの飼育
    • 日本輸出前180日間以上の指定地域滞在
    • 日本から出国後、指定地域のみでの飼育
要注意在住条件を満たさない場合、不足日数分の係留検査が必要となります。

非指定地域からの手続き

※非指定地域からの帰国は、より慎重な準備が必要です。特に狂犬病関連の手続きは、一つのミスが大きな遅延を招く可能性があります。

手順と重要ポイント

  1. マイクロチップ装着
  2. 狂犬病予防注射(2回)
    • 1回目:生後91日齢以降、マイクロチップ装着後
    • 2回目:1回目から30日以上空けて実施
  3. 狂犬病抗体検査
    • 指定検査施設でのみ実施可能
    • 基準値(0.5IU/ml以上)を満たす必要あり
    • 検査結果は2年間有効
失敗事例

先日、中国からの帰国予定だったお客様が、現地の一般的な検査機関で抗体検査を実施。しかし、日本の指定検査施設ではなかったため、検査をやり直す必要が生じ、大幅な遅延が発生しました。

航空会社・輸送ガイド

航空会社別規制

日本の航空会社

JAL
  • 機内持ち込み:不可
  • 貨物室預け:32kgまで(ケージ込み)
  • 温度制限:29.5度以上で輸送制限
  • 予約:出発14日前までに必要
ANA
  • 機内持ち込み:不可
  • 貨物室預け:35kgまで(ケージ込み)
  • 温度制限:30度以上で輸送制限
  • 特記:一部機種で制限あり

このような重要な輸送規制については、必ず各航空会社の最新の規定を直接確認することをお勧めします。また、規制は予告なく変更される可能性があるため、予約時に必ず最新情報を確認する必要があります。

ペットフレンドリーな航空会社については以下の記事で詳しく解説しています。

季節別の注意点

夏季の輸送

夏季は特に注意が必要な季節です。気温による輸送制限で、予定していたフライトがキャンセルとなるケースも少なくありません。

主な対策:

  • 早朝・夜間便の利用
  • 空調設備の整った専用車両の手配
  • 予備の便の確保

冬季の注意点

寒さ対策も重要です:

  • 防寒対策の徹底
  • 直行便の選択
  • 経由地の気温確認

手続き後の流れ

日本到着時の流れ

到着後12時間以内に完了する必要がある手続き:

  1. 動物検疫所での検査
  2. 書類確認
  3. 個体識別の照合

【注意点】 書類の不備が発覚した場合、最長180日間の係留検査が必要となる可能性があります。

到着後30日以内の手続き

市区町村での登録(犬のみ)

  • 手数料:約3,000円
  • 必要書類:輸入検疫証明書
  • 鑑札の交付

狂犬病予防注射(犬のみ)

  • 費用:約3,000円
  • 注射済票の取得

よくある質問(FAQ)

Q1: 妊娠中のペットは輸送可能?

A1: 可能ですが、獣医師との事前相談が必須です。妊娠初期または後期は避けることを推奨しています。

Q2: 子犬・子猫の輸送は?

A2: 生後91日齢以降であれば可能です。ただし、体力面での考慮が必要です。

そのほかのよくある質問については以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

ペットの日本帰国は、慎重な準備と正確な手続きが必要不可欠です。特に以下の点に注意が必要です。

  1. 十分な準備期間の確保
  2. 正確な書類作成
  3. 期限管理の徹底
  4. 季節に応じた対策
  5. 専門家への相談

緊急連絡先リスト

検疫所

  • 成田:0476-32-6664
  • 羽田:03-5757-9752
  • 関西:072-455-1956

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