愛犬・愛猫と安心して飛行機に乗るための安全対策ガイド【2026年最新】

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愛犬・愛猫と安心して飛行機に乗るための安全対策ガイド【2026年最新】

ペットの輸送手続き / 2025.05.14

最終更新日:2026年8月1日

「うちの子は飛行機に乗せても大丈夫だろうか」「貨物室ってどんな環境なの?」——愛犬・愛猫との空の旅を考えたとき、そんな不安を感じる飼い主様は少なくありません。この記事では、搭乗前に確認したい健康チェックのポイントから、クレートの選び方、機内同伴と貨物室それぞれの注意点、万が一のトラブルへの備えまで、国際輸送の実務にもとづいて解説します。

目次

この記事の対象

そのフライトは、愛犬・愛猫にとって適切な選択ですか?

飛行機での移動が向いているかどうかは、ペットの健康状態・年齢・犬種猫種の特性・性格によって大きく変わります。搭乗を検討する前に、まずはこの4点を確認しておきましょう。PetAirJPNでも、国際輸送のご相談をいただいた際は、まずこの適性評価を飼い主様と一緒に行うところから準備をスタートしています。

搭乗前に確認したい4つのポイント

  • 健康状態:慢性疾患(特に心臓病や呼吸器疾患)、最近の病気やケガ、妊娠中のペットはリスクが高まる可能性があります。搭乗を検討する場合は、事前に獣医師による健康診断を必ず受けましょう。
  • 年齢:生まれて間もない子や高齢のペットは、体温調節機能や環境変化への適応力の面で、より慎重な判断が必要になる場合があります。個体差が大きいため、月齢・年齢だけで一律に判断せず、かかりつけの獣医師に相談してください。
  • 犬種・猫種の特性(特に短頭種):ブルドッグ、フレンチ・ブルドッグ、パグ、ペキニーズ、シーズーといった短頭種犬や、ペルシャ猫・ヒマラヤンなどの短頭種猫は、解剖学的な特徴から呼吸器系のトラブルや熱中症のリスクが他の犬種・猫種より高いことが獣医学的に広く知られています(参考:米国獣医師会(AVMA)等、2026年8月確認)。多くの航空会社が輸送制限を設けているため、必ず利用予定の航空会社の最新情報を確認してください。短頭種犬については航空会社別の受託条件まとめ搭乗準備ガイドで詳しく解説しています。
  • 性格:極度に臆病、神経質、あるいは攻撃的な性格のペットは、輸送中の環境変化に適応するのが難しい場合があります。分離不安が強い子も、事前のトレーニングと合わせて注意深く見守りましょう。

事前の健康診断では、心臓や呼吸器の状態、耳・鼻・喉の様子、体温調節の具合など、飛行機での移動に耐えられるかどうかを総合的にチェックしてもらいます。持病がある場合は、症状が安定しているか、投薬のタイミングを移動スケジュールに合わせられるかもあわせて相談しておくと安心です。

上記のいずれかに少しでも当てはまる場合や、特定の状態・犬種猫種特有のリスクについて詳しく知りたい場合は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。獣医師は健康状態のチェックだけでなく、搭乗そのものが適切かどうかについてもアドバイスをくれます。

空の旅にはどんなリスクがある?貨物室の環境と統計から知る

飛行機での移動には、慣れない環境によるストレスや、貨物室特有の環境変化といったリスクがあります。ただし、事故そのものの発生率は低く、適切な準備によって管理できる範囲のリスクだと考えられています。

知っておきたいデータと環境の実際

  • 統計上の実際:米国運輸省(DOT)は、航空会社から報告された動物輸送中の死亡・負傷・紛失を毎月集計・公表しています。2024年通年では、全米の航空会社合計で13件(死亡10件、負傷3件、紛失0件)が報告されました。月によっては報告インシデントがゼロという月もあります(出典:米国運輸省 Air Travel Consumer Report(2024年通年版)、2026年8月確認)。件数自体は多くありませんが、ゼロではないことも事実として理解しておきましょう。
  • 貨物室の環境:貨物室は空調管理されていますが、地上での待機中や飛行中に温度・湿度が変動することがあります。気圧については、国際的な基準の上限(8,000フィート程度)を超えないよう管理されるのが一般的とされていますが、実際の値は国・機材によって異なります。エンジン音や機械音にさらされる点もあわせて理解しておくと安心です。乗り継ぎがある国際線の場合は、経由地での地上待機時間や環境管理の体制も、フライトを選ぶ際のポイントになります。
  • 緊急時の扱い:多くの航空会社の規定では、緊急脱出の際にペットを機内に残さなければならないとされています。詳しい取り扱いは各社の規定によって異なるため、気になる場合は利用予定の航空会社に事前に確認しておきましょう。

気温の高い時期は、貨物室での輸送リスクがさらに高まると考えられています。たとえば米国のアメリカン航空のように、気温が上がる時期に温度管理の観点から一部のペット輸送を制限している航空会社もあります(出典:American Airlines公式、2026年8月確認)。対象となる時期や条件は航空会社ごとに異なるため、暑い時期の渡航を予定している場合は、利用予定の航空会社の最新の受け入れ条件を必ず確認してください。

これらの注意点は、適切な準備と専門家のサポートによって十分に管理・軽減することが可能です。レジャー目的でも、海外赴任など事情のある渡航でも、ペットの安全と福祉を最優先に考えた輸送プランを立てることが何より大切です。特に、これから解説するクレート選びと事前のトレーニング、そして航空会社・動物検疫所の手続きを丁寧に押さえておくことが、リスクを小さくする一番の近道になります。

フライト前に準備すべきこと

フライト前には、健康診断と必要書類の準備、航空会社規定の確認、クレート選びとトレーニングを済ませておく必要があります。国際線で海外へ渡航する場合は、これに加えてマイクロチップの装着や渡航先の入国条件に応じた狂犬病対策(日本へ帰国する予定がある場合は狂犬病抗体価検査を含みます)、動物検疫所への輸出手続きも必要です。国内線のみをご利用の場合、これらの検疫関連の手続きは基本的に不要です。順番に見ていきましょう。

健康診断と必要書類

多くの航空会社、そして渡航先国が、獣医師発行の健康証明書や、狂犬病予防接種証明書、混合ワクチン接種証明書などの提出を求めます。健康証明書には、診断時点でのペットの健康状態や、飛行機での移動に問題がない旨などが記載されるのが一般的です。多くの渡航先で「出発前の一定期間以内に発行された証明書」であることを条件にしていますが、具体的な有効期間は渡航先によって異なるため、渡航先当局の公式情報で必ずご確認ください。狂犬病予防接種については狂犬病予防接種の基礎ガイドで詳しく解説しています。

マイクロチップと狂犬病抗体価検査

渡航先国の入国条件として、ISO規格のマイクロチップ装着や、装着後の狂犬病予防接種を求める国が少なくありません。マイクロチップについては犬・猫のマイクロチップ徹底ガイドをご覧ください。

特に日本へ帰国する予定がある場合で、かつ指定地域(アイスランド・オーストラリア・ニュージーランド・フィジー諸島・ハワイ・グアム)以外からの入国に該当するときは、動物検疫所の規定により、狂犬病に対する抗体価が0.5IU/ml以上であることが必要で、この検査結果は採血日から2年間有効です。そして採血後、日本に到着するまで180日間以上の待機期間が必要になります(出典:動物検疫所「犬、猫の輸入手続」、2026年8月確認)。要件を満たさない場合は、最長180日間の係留検査(隔離)の対象になることがあります。指定地域からの入国はこれとは別の手続きが定められているため、抗体価検査や待機期間がそのまま当てはまるわけではありません。ご自身の帰国ルートが指定地域に該当するかどうかは、動物検疫所の指定地域ページで必ずご確認ください(出典:動物検疫所「指定地域」、2026年8月確認)。一方、日本への帰国を予定していない渡航のみの場合、抗体価検査の要否や基準は渡航先当局が定める条件に従う必要があり、日本の要件がそのまま当てはまるとは限りません。どちらのケースでも、対象となる条件は動物検疫所と渡航先当局それぞれの公式情報で確認したうえで準備を進めてください。

渡航計画は早めに立てましょう

日本に帰国する予定があり、指定地域以外からの入国に該当する場合、抗体価検査からの180日間以上の待機期間だけでも半年近くかかります。そこに検査結果が判明するまでの日数や、その他の準備期間が加わるため、渡航計画はできるだけ早い段階から検討を始めることをおすすめします。ご自身のケースが指定地域からの入国にあたる場合は、必要な手続きが異なりますので動物検疫所の公式情報でご確認ください。

動物検疫所への輸出手続き

日本から犬・猫を輸出する場合、輸出検査の申請は検査希望日の14日前までに、NACCS(動物検疫関連業務)を利用して行います。実際の輸出検査は出発10日以内に受け、狂犬病(犬はさらにレプトスピラ症)の検査を経て輸出検疫証明書の交付を受ける流れです(出典:動物検疫所「犬、猫を輸出するには」、2026年8月確認)。「申請」と「検査の実施」で期限が異なる点を取り違えないよう注意しましょう。申請時に必要な書類は動物検疫所が定めており、内容は個体の状況によっても変わるため、上記の公式ページで最新の案内を確認しながら準備を進めてください。

航空会社規定の確認

航空会社によって、ペットの受け入れ条件、クレートの仕様、料金、予約方法などが大きく異なります。次の項目は、必ず利用する航空会社の公式サイトで最新情報を確認しておきましょう。

1.受け入れ可能なペットの種類・犬種(特に短頭種や大型犬の規定)
2.犬の機内同伴の可否と条件(機内同伴を希望する場合の最重要チェックポイント)
3.料金体系(国内線・国際線、重量・サイズによる違い)
4.予約方法と期限
5.同意書の有無と内容

航空会社の規定は頻繁に変更されます。特に国際線や犬の機内同伴を希望する場合は、経由地の規定も影響するため、ご自身での確認が難しいと感じたら、PetAirJPNまでお気軽にご相談ください。

出発前日〜当日の持ち物チェック

忘れ物を防ぐために、出発前日までに次の項目を確認しておきましょう。

1.健康証明書・ワクチン証明書などの必要書類一式(原本とコピー)
2.クレートに貼る氏名・連絡先ラベル
3.使い慣れた毛布やタオル(誤飲・絡まりの危険がないもの)
4.フライト後すぐに使える水と給水ボトル
5.緊急連絡先リスト(かかりつけ獣医師・航空会社・PetAirJPNなど)

クレートの選び方

クレートは、輸送中のペットの安全と快適性を守る最も重要なアイテムです。多くの航空会社が、IATA(国際航空運送協会)が定める動物輸送規則(LAR)に準拠したクレートを求めています。LARでは、頑丈な素材、十分な換気、脱走防止のロックといった基準が設けられており、機内持込み用のソフトキャリーについては総壁面積の16%以上の換気口を四方に配置するなど、より具体的な基準が示されています(出典:IATA Live Animals Regulations、2026年8月確認)。貨物室で預けるクレートについても十分な換気が求められますが、具体的な基準は機材やクレートの種類によって異なるため、詳細は上記IATA資料やご利用の航空会社にご確認ください。ペットがクレート内で自然な体勢で過ごせる十分なスペースがあるかどうかも重要です。機内同伴の場合は、航空会社が指定するサイズ制限も必ず確認してください。クレートの具体的な選び方はクレート選び完全ガイドで詳しく解説しています。

クレートトレーニング:安心できる「隠れ家」に

フライト当日、ペットがクレート内で落ち着いて過ごせるようにするためには、事前のクレートトレーニングが欠かせません。「クレート=安全で落ち着ける場所」とペットに認識させることが目標です。

1

クレートに慣れさせる

クレートを日常生活の場に置き、自由に出入りできる状態にしておきます。扉は開けたままにし、無理に中へ入れようとしないことがポイントです。

2

良い印象を持たせる

おやつやおもちゃを使い、クレートの中に良い印象を持たせます。食事をクレートの中で与えるのも効果的な方法です。

3

扉を閉める練習をする

短い時間から扉を閉める練習を始め、様子を見ながら徐々に時間を延ばしていきます。

4

飼い主が離れる練習をする

クレートに入れた状態で飼い主様が別室へ移動し、離れていても落ち着いていられるように慣らします。

5

移動のシミュレーションをする

クレートに入れた状態で車に乗せるなど、実際の移動に近い状況を体験させておきます。手順で迷うことがあれば、PetAirJPNまでお気軽にご質問ください。

クレートを罰として使ってしまう — 叱ったときにクレートへ入れると、「クレート=嫌な場所」という印象がついてしまいます。良い印象づけと罰は必ず切り離しましょう。
無理強いして焦って進める — ペットのペースを無視して急に長時間閉じ込めると、かえって不安を強めてしまいます。焦らず段階を踏むことが近道です。
騒いだらすぐに出してしまう — 鳴いたりひっかいたりしたときにすぐ出すと、「騒げば出られる」と学習してしまいます。静かになったタイミングで褒めて出すようにしましょう。

猫は環境の変化に敏感な動物です。慣れないキャリーでの移動にストレスを感じやすいため、日ごろからキャリーを生活空間に置いて自由に出入りできる状態にしておくと、当日の負担を減らせます。多頭飼いの場合は、1頭ごとに別々のキャリーを用意するのが基本です。

フライト前の食事・水分補給・運動

出発の数時間前までに、消化の良い軽い食事を済ませておくのが一般的です。満腹の状態での搭乗は、乗り物酔いの原因になることがあります。出発直前まで新鮮な水を与えられるようにし、クレートにはこぼれにくい給水ボトルを設置しておきましょう。空港へ向かう前、チェックイン前には十分な散歩をして排泄を済ませておくと、ペットも飼い主様も安心です。

ストレスと不安を抑えるための工夫

使い慣れた毛布や、飼い主様の匂いがついたタオルなどをクレートに入れておくと、安心感を与えられます。ただし誤飲や絡まりの危険がないものを選びましょう。

鎮静剤の使用については、IATA(国際航空運送協会)や米国獣医師会(AVMA)が、輸送中のペットへの投与を推奨していません。呼吸抑制や血圧低下、体温調節機能の低下といった副作用のリスクがあり、気圧が変化する航空機内では特に注意が必要とされているためです(出典:IATA Traveler’s Pet CornerAVMA、2026年8月確認)。ペットの安全を第一に考えるなら、事前のクレートトレーニングや環境への配慮、可能であれば犬の機内同伴の検討など、ストレスを根本から軽減する方法を優先し、鎮静剤は獣医師の指示がない限り使用を避けてください。

渡航先と出発予定時期、決まっていますか?

ペットの状況をお聞かせいただければ、必要な準備期間と最初の手続きをお伝えします。

搭乗当日の流れと機内・貨物室での注意点

搭乗当日は、空港でのチェックインと保安検査、貨物室預かりまたは機内同伴でのペットの取り扱い、フライト中に飼い主様ができることという流れで進みます。ここでは当日の流れと気をつけたいポイントを解説します。

空港でのチェックインと保安検査

ペット連れの場合は、通常より時間に余裕を持って空港へ向かいましょう。国内線・国際線とも、推奨される到着時間は航空会社によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。チェックインでは、航空会社のカウンターで必要書類を提示し、ペット輸送料金を支払います。クレートの最終確認もこのタイミングで行われます。保安検査の手順は国内線・国際線・機内持ち込みの場合で異なります。慌てずに対応できるよう、事前に空港や航空会社へ確認しておくと安心です。

貨物室預かりと機内同伴、それぞれの注意点

貨物室で預ける場合、チェックイン後、ペットは航空会社スタッフによって専用の待機場所へ運ばれ、その後機体へ搭載されます。航空会社は、できる限り空調の効いた場所で待機させ、慎重に取り扱うよう努めています。

犬の機内同伴が可能な便では、指定サイズのソフトキャリーまたはクレートに入れ、前の座席の下に収納するのが一般的です。フライト中は基本的にキャリーから出すことはできませんが、飼い主様のそばにいられる安心感は大きなメリットです。鳴き声やにおいなど、他の乗客への配慮も忘れないようにしましょう。機内同伴の可否やキャリーの扱いに関する基本的な考え方はIATA Traveler’s Pet Cornerでも紹介されていますが、実際の条件は航空会社ごとに異なります。機内同伴が可能な航空会社の探し方や条件確認については、PetAirJPNまでご相談いただけます。

貨物室と機内同伴、判断のポイント

  • 貨物室:対応している航空会社が多く、犬種・サイズの選択肢が比較的広いのが特徴です。一方で、飼い主様がフライト中の様子を直接確認することはできません。
  • 機内同伴:飼い主様のそばで過ごせる安心感がありますが、対応する航空会社が限られ、サイズ制限も厳しめです。短頭種など特にリスクが高いペットでは、選択肢として検討する価値があります。
  • どちらを選ぶ場合も、事前のクレートトレーニングと航空会社への早めの確認が欠かせません。

貨物室では、フライト中に飼い主様が直接ペットの様子を確認することはできませんが、地上や離着陸のタイミングでスタッフが状態を確認する体制を整えている航空会社もあります。機内同伴の場合も、フライト中はキャリーのファスナーやロックをむやみに開けず、指示があるまで座席下に収納したままにしておくのが基本のルールです。落ち着かない様子が見られても、飼い主様が近くで静かに声をかけることで安心感を与えられる場合があります。

空港への到着が遅くなってしまう — ペット連れのチェックインには通常より時間がかかります。余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
季節による輸送制限を確認していなかった — 気温が上がる時期は、輸送を制限・停止する航空会社があります。予約前に必ず最新の受け入れ条件を確認しましょう。
必要書類の一部を忘れてしまう — 健康証明書やワクチン証明書など、複数の書類が必要になります。出発前にすべて揃っているか、リストでチェックしておくと安心です。

フライト中、飼い主様ができること

貨物室に預ける場合、飛行中に直接ペットへ付き添うことはできません。それでも、次のような準備をしておくことが安心材料になります。

1.搭乗前に、クレートの扉やロックがしっかり閉まっているか最終確認する
2.クレートに氏名・連絡先・かかりつけ獣医師の連絡先を記載したラベルを貼る
3.乗り継ぎがある場合は、乗り継ぎ時間に余裕のある便を選ぶ
4.到着後すぐに連絡が取れるよう、渡航先での緊急連絡先を控えておく

到着後に気をつけたいこと

到着後は、ペットの引き渡し・降機、国際線であれば渡航先当局での輸入時の手続き、そしてペットの体調観察という順番で対応が必要です。長いフライトを終えても、飼い主様の役割はまだ終わりではありません。

貨物室で預けていた場合は、通常、手荷物受取所の専用カウンターや航空会社職員から直接引き渡されます。機内同伴の場合は、他の乗客の降機後、乗務員の指示に従って降機します。国際線での到着時は、多くの場合、渡航先の検疫当局による輸入時の手続きが必要になります。ただし手続きの内容や要否は国や渡航元によって異なり、条件によっては簡易な手続きで済むケースもあります。いずれの場合も、提出した書類とペットの状態を確認し、問題がなければ入国許可となります。日本へ帰国する場合の輸入手続きについては動物検疫所「犬、猫の輸入手続」で最新情報をご確認ください。

再会したら、まずペットの様子をしっかり観察しましょう。呼吸、意識レベル、けがの有無などを確認し、できるだけ早く新鮮な水を与え、落ち着ける場所で排泄させてあげます。長旅の疲れとストレスから体調を崩すこともあるため、帰宅後も数日間は安静にし、食欲や元気、排泄の状態などを注意深く観察してください。異変があれば、すぐに獣医師に相談しましょう。

国内線と国際線で、ここが違う?

国内線と国際線では、ペット輸送に関する手続きや規制が大きく異なります。「国内で飛行機に乗せたことがあるから大丈夫」と考えて国際線の準備を後回しにしてしまうと、必要書類や検疫手続きの準備が間に合わなくなることがあります。主な違いを表にまとめました。

項目 国内線(日本国内移動) 国際線(海外への出入国)
必要書類 航空会社指定の同意書が中心。健康証明書は不要な場合が多い。 渡航先国・航空会社が指定する健康証明書、ワクチン証明書、マイクロチップ証明、狂犬病抗体価検査証明書、輸入許可証など。英文での作成が基本。
検疫・手続き 原則不要。 出国時は日本の動物検疫所での輸出検疫が必要。到着時も多くの国で渡航先当局による輸入時の手続きが必要になるが、内容や要否は国により異なる。日本へ帰国する場合、指定地域以外からの入国で要件を満たさないと係留検査(隔離、最長180日間、動物検疫所公式)の対象になることがある。
犬の機内同伴 一部の航空会社で条件付きに可能。 航空会社・渡航先国によって対応が大きく異なる。事前確認が欠かせない。
準備期間 数日〜数週間程度が一般的。 渡航先や必要な検査内容によって大きく変わる。日本に帰国する予定があり、指定地域以外からの入国に該当する場合は、抗体価検査からの180日間以上の待機期間(動物検疫所公式)も考慮し、半年以上前からの検討をおすすめします。
費用 比較的抑えられる傾向。詳細は各社公式サイトでご確認ください。 航空運賃に加え、書類関連費用や検査費用などが発生します。具体的な金額は渡航先やペットの状況によって異なるため、お問い合わせください。
複雑性 比較的シンプル。 国ごとに規制が異なり、頻繁に変更されるため、常に最新情報の確認が欠かせない。

出典:動物検疫所「犬、猫の輸入手続」https://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/import-other.html(2026年8月確認)。表中の検疫・待機期間等の数値は変更されることがあるため、渡航前に必ず最新の公式情報をご確認ください。

ご覧のとおり、国際線のペット輸送は国内線と比べて複雑で、専門的な知識と経験が求められます。特に、愛犬との機内同伴を実現するためには、きめ細やかな情報収集と航空会社への確認が必要になる場合があります。書類の不備や手続きの遅延は、最悪の場合、ペットの入国拒否や長期間の係留といった事態につながりかねません。一つひとつの手続きは決して難しいものではありませんが、確認先が複数にまたがる分、抜け漏れが起きやすいのが国際線ならではの難しさです。私たちPetAirJPNは、最新の各国規制情報のご案内、必要書類の準備サポート、動物検疫所への申請に必要な情報整理、航空会社の手配・調整のサポート、そして現地でのサポートまで、渡航準備を幅広くお手伝いしています。

万が一のトラブルに備えて

万が一のトラブルに備えるには、フライトの遅延・欠航時の対応、ペットの体調不良時の連絡先、ペット保険の内容、緊急連絡先リスト、渡航先の気候の5点を事前に確認しておくことが大切です。予期せぬ事態が起きても、備えがあれば落ち着いて対応できます。

1.フライト遅延・欠航 — 航空会社の指示に従い、ペットのケアについて相談しましょう。
2.ペットの体調不良・けが — 到着後すぐに獣医師へ連絡できるよう、事前に現地の動物病院情報を調べておきましょう。
3.ペット保険 — 加入しているペット保険が、海外での治療や輸送中の事故に対応しているか確認しておきましょう。海外旅行・移住向けのペット保険や補償プランを別途用意している保険会社もあるため、渡航が決まったタイミングで見直しておくと安心です。
4.緊急連絡先リスト — かかりつけの獣医師、渡航先の動物病院、航空会社、PetAirJPNの連絡先をまとめておきましょう。
5.渡航先の気候 — 到着直後の体調管理のため、渡航先の気候や季節も事前に調べておくと、荷造りや当日の服装の準備がしやすくなります。

PetAirJPNができるサポート

PetAirJPNは、ペットの国際輸送を専門とするエージェントです。「ペットの国境をなくす」というビジョンのもと、愛犬・愛猫との海外渡航を、次のようなサポートで後押しします。

  • カウンセリング・お見積り:渡航国、ペットの種類、時期などをお伺いし、状況に合わせたプランをご提案します。犬の機内同伴のご希望もお聞かせください。
  • 最新規制情報のご案内:各国の輸出入規制、航空会社の機内同伴規定などをわかりやすくご説明し、必要な準備についてアドバイスします。
  • 書類準備のサポート:健康証明書や輸出入に関する書類など、煩雑な手続きに必要な情報の整理をお手伝いします。動物検疫所への正式な申請は、お客様ご自身、または必要に応じて連携する行政書士が行います(申請業務は行政書士が担当します)。
  • 獣医師・関連機関との連携:必要に応じて、提携動物病院のご紹介や、マイクロチップ装着・ワクチン接種のスケジュール調整のサポートを行います。
  • クレート・キャリー選定のサポート:ペットに合ったクレートや、機内持ち込み可能なキャリーの選定、IATA基準を満たしているかの確認をサポートします。
  • 出発時・到着時のサポート:空港でのチェックインサポートや、到着時の検疫手続きに関するご案内(現地エージェントとの連携)も可能です。
  • 陸送手配:ご自宅から空港、空港から新居までのペットの陸送手配も承ります。
  • 動物福祉を最優先にした輸送方法のご提案:ペットのストレス軽減を第一に考え、無理のない輸送方法をご提案します。
  • 到着後のアフターフォロー:現地の提携動物病院の情報提供など、到着後のご相談にも対応します。

国際輸送の実務チームとして、最新の規制情報を継続的に把握し、ペットの安全とストレス軽減を最優先に考えたプランニングを行っています。詳細や個別のケースに合わせたご提案については、ぜひLINEやお問い合わせフォームからご連絡ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 飛行機に乗せるのはペットにとってかわいそうではありませんか?
飛行機での移動は、ペットにとって普段と異なる環境であり、多少のストレスがかかる可能性はあります。ただし、事前のクレートトレーニング、適切なクレート選び、フライト中の環境への配慮、そして必要に応じた犬の機内同伴の検討など、準備を重ねることでストレスを小さくすることは十分に可能です。移動そのものを避けられない事情がある場合でも、できる限り負担の少ない方法を一緒に考えることはできます。ご不安な点があれば、まずはPetAirJPNまでご相談ください。
Q. 短頭種の犬や猫でも飛行機に乗れますか?
短頭種は呼吸器系のトラブルや熱中症のリスクが他の犬種・猫種より高いとされており、多くの航空会社が輸送制限を設けています。ただし一律に不可能というわけではなく、気温の低い時間帯のフライトを選ぶなど、リスクを抑える工夫の余地があります。短頭種犬について詳しくは航空会社別・受託条件まとめもご覧ください。
Q. 犬を機内に同伴させたいのですが、対応してもらえますか?
はい、ご相談を承っています。犬種やサイズ、渡航先の規制、航空会社の規定など確認すべき条件は多岐にわたりますが、機内同伴が可能な航空会社の探し方や必要な準備について、状況に合わせてご案内します。まずはお気軽にご相談ください。
Q. 国際線の手続きが複雑で不安です。すべて任せられますか?
国際線のペット輸送は、渡航先ごとに必要書類や検疫条件が異なり複雑です。PetAirJPNでは、最新の規制情報のご案内、必要書類の準備サポート、動物検疫所への申請に必要な情報整理、航空会社とのやり取りに関するサポートなどを行っています。官公署への申請が必要な場合は、行政書士など専門家と連携してご案内します(申請業務は行政書士が担当します)。何から手をつければよいか分からないという段階からのご相談でも問題ありません。まずは渡航先と出発予定時期をお聞かせください。
Q. 費用はどれくらいかかりますか?
費用は、渡航先、ペットの種類・サイズ・頭数、利用する航空会社、必要なサポート内容によって大きく変わります。具体的な金額は、渡航先とペットの状況をお伺いしたうえで個別にお見積りしています。まずはお問い合わせください。
Q. 万が一、輸送中にペットの体調が悪くなったり、トラブルが起きた場合はどうなりますか?
PetAirJPNでは、安全を最優先に輸送計画を立てています。とはいえ、万が一に備えて渡航先の動物病院情報を事前に調べておくことや、ペット保険の補償内容を確認しておくことをおすすめします。フライト中の状況について可能な範囲で情報収集を行い、必要に応じて現地の提携先と連携して対応する体制を整えています。ご心配な点があれば、事前にご相談ください。

まとめ:早めの準備と正確な情報が、安心な空の旅をつくる

ペットとの飛行機移動、特に国際輸送は、決して簡単ではありません。それでも、ここまで見てきたように、健康状態や犬種猫種の特性を踏まえた適性の見極め、クレート選びとトレーニング、航空会社規定の確認、そして動物検疫所の手続きを一つひとつ丁寧に進めれば、そのハードルは乗り越えられないものではありません。

最も大切なのは、早期からの計画と準備、ペットの個体差を考慮した無理のない計画、正確な情報の収集、そして信頼できる専門家への相談です。搭乗適性の見極めからクレート選び、当日の流れ、到着後のケアまで一つひとつを丁寧に押さえておけば、愛犬・愛猫との空の旅は、飼い主様が思っている以上に見通しの立つものになります。短頭種犬に特化した内容は航空会社別・受託条件まとめ、長時間フライトのストレス対策はこちらの記事もあわせてご覧ください。

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執筆: PetAirJPN 編集部(国際ペット輸送の実務チーム)

※この記事の情報は2026年8月時点のものです。各国の検疫規制・航空会社のポリシーは予告なく変更されることがあります。本記事は一般的な情報提供であり、個別の渡航可否・要件の確定判断は、各国当局・動物検疫所・航空会社の最新の公式情報を必ずご確認ください。

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