最終更新日:2026年8月1日
「マレーシアに愛犬や愛猫を連れて行きたいけれど、手続きが複雑そうで何から始めればいいのか分からない」——そんな不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。マレーシア側の申請ルールは変更されることがあり、古い情報のままで準備を進めてしまうと、思わぬところでつまずくケースも出てきています。この記事では、2026年7月時点で確認できる情報をもとに、マレーシアへのペット輸入で押さえておきたいポイントを整理してご紹介します。マレーシア以外の国への渡航や海外引っ越し全般については、ペットの海外輸送完全ガイドもあわせてご覧ください。
結論:マレーシアへのペット輸入で何が必要?
マレーシアへペットを連れて行く場合、まず押さえておきたいのは次の3点です。
先に押さえたい3点
- マレーシアへの輸入許可申請は、本人による申請と登録代理人を通じた申請のいずれの案内も見られます。必要な申請方法は変更されることがあるため、必ずMAQIS公式サイトでご確認ください
- 輸入許可証(Import Permit)には有効期間が設けられているとされています。具体的な期間や延長の可否、再申請の要否は登録代理人またはMAQIS公式でご確認ください。渡航日から逆算した申請タイミングが重要です
- マレーシアには輸入が禁止される犬種・特別な承認が必要な犬種があります。対象犬種は変更される可能性があるため、必ずDVS(獣医サービス局)公式サイトで最新情報をご確認ください
次の章から、MAQISへの申請の仕組み、対象犬種、検疫免除の考え方、必要書類、航空会社選び、東マレーシア(サバ州・サラワク州)の違いについて、順番に見ていきます。
MAQISへの輸入許可申請はどう進む?
マレーシアの動物輸入に関する審査は、DVS(獣医サービス局)とMAQIS(マレーシア検疫検査局)の2つの機関が関わっています。申請の方法や審査の流れは変更されることがあり、情報源によって案内が分かれる部分もあります。
申請にあたって確認しておきたい点
- 申請は、DVSによる事前審査を経てMAQISが輸入許可証を発行する二段階の流れで案内されることが多いとされています
- 申請は本人が直接行う案内と、登録代理人を通じて行う案内の両方がみられます。どちらの方法が必要になるかは変更されることがあるため、必ず公式でご確認ください
- 審査の窓口(DVS・MAQISのいずれか、または両方が関わる場合)や順序も変更されることがあるため、事前に最新の案内をご確認ください
申請の大まかな流れとして紹介されることが多いのは、次のような手続きです。
必要書類の提出・審査
必要書類を提出し、当局による審査を受けます。審査には一定の日数を要するため、余裕を持ったスケジュールで申請を進める必要があります。窓口や審査の順序は変更されることがあるため、必ず事前に公式でご確認ください。
輸入許可証(Import Permit)の取得
審査を経て、輸入許可証が発行されます。有効期間が設けられているとされているため、具体的な期間は登録代理人またはMAQIS公式でご確認ください。渡航日より早く取得しすぎると、渡航前に有効期間が切れてしまうおそれがあります。一方で取得が遅くなりすぎると、渡航までに許可証の発行が間に合わない可能性があります。渡航スケジュールに合わせたタイミングでの申請が重要です。
申請の方法(本人による申請か、代理人経由かを含む)や、手数料・審査の所要日数は情報源によって差があり、変更される可能性もあるため、具体的な内容は必ずMAQIS公式サイト・DVS公式サイトでご確認ください。マレーシアの動物輸入管理は複数の法令に基づいて運用されているとされていますが、根拠法令の該当条項や現時点での適用状況は今回一次確認できていないため、詳細はDVS公式サイト・MAQIS公式サイトでご確認ください。
連れて行けない犬種・特別な承認が必要な犬種は?
マレーシアには、輸入そのものが認められていない犬種と、特別な承認があれば輸入できる犬種があります。対象犬種は今後変更される可能性があるため、犬種数を断定せず、代表的な犬種名でご紹介します。なお、これらの犬種要件がScheduled Countries(日本を含む)からの渡航にも同様に適用されるかどうかは今回確認できていないため、渡航前に必ず公式でご確認ください。
| 区分 | 該当する犬種(例) |
|---|---|
| 輸入が認められていない犬種 | ピットブル系(アメリカン・ピットブル、アメリカン・スタッフォードシャー・テリアなどを含む)、アメリカン・ブルドッグ、ネアポリタン・マスティフ、土佐犬、秋田犬、ドゴ・アルヘンティーノ、フィラ・ブラジレイロ など |
| 特別な承認があれば輸入可能な犬種 | ロットワイラー、ドーベルマン、ジャーマン・シェパード(ベルジアン・シェパードを含む)、イースト・ヨーロピアン・シェパード、ブル・マスティフ、ブル・テリア、ペロ・デ・プレサ・カナリオ など |
特別な承認が必要な犬種は、当局への書面申請や血統証明書の提出など、追加の手続きが求められるとされています。申請の窓口や必要な手続きの詳細は情報源によって案内が分かれるため、実際の申請先・方法は事前に必ず公式サイトでご確認ください。雑種犬で禁止犬種の血統が含まれているかどうか判断が難しい場合は、早めにDVS・MAQISへ直接お問い合わせることをおすすめします。対象犬種は変更される可能性があるため、渡航前に必ずDVS公式サイト・MAQIS公式サイトで最新のリストをご確認ください(2026年7月確認)。
検疫は必ず必要?日本は免除の対象になる?
マレーシアには、当局(DVS・MAQIS)が定める区分(Scheduled Countries)があり、日本もこの対象国に含まれています。この区分に該当する国からの渡航は、条件を満たす場合に検疫の優遇措置を受けられるとされています。
Scheduled Countries(当局が定める区分・検疫の優遇措置対象となり得る国)
- 日本はこの区分に含まれるとされていますが、対象国の一覧や区分の運用は改定されることがあります
- この優遇措置が2026年7月時点で実際にどのように運用されているかは情報源によって案内が分かれており、本記事内では確定できませんでした
- 対象国の最新の一覧・条件・運用状況は、必ずDVS公式サイト・MAQIS公式サイトのScheduled Countries該当ページでご確認ください
ただし、対象国からの渡航であっても、一定の条件を満たさなければ優遇措置の対象にならないとされています。また、この区分そのものの運用は見直される可能性があり、条件の詳細や現時点での運用状況は変更される可能性があるため、必ずDVS公式サイト・MAQIS公式サイトのScheduled Countries該当ページで最新情報をご確認ください。なお、Scheduled Countries以外からの渡航では、一定期間の検疫が必要になるとされています。具体的な日数は情報源によって差があるため、本記事では日数を明示せず、渡航を予定している方は対象国・対象国以外を問わず、優遇措置が現時点で実際に適用されるかどうかも含めて、事前に個別にMAQIS公式・DVS公式へ直接お問い合わせいただくことを強くおすすめします。
必要書類の準備は何から始める?
書類準備を進める前に確認しておきたいのが、マイクロチップとワクチンの「順番」です。渡航先によっては、マイクロチップを狂犬病ワクチンの接種前に装着することが求められる場合があり、順番を誤ると接種のやり直しが必要になるケースもあります。マレーシア向けの具体的な順序要件は必ずDVS公式サイト・MAQIS公式サイトでご確認いただき、迷う場合は装着証明書の日付とワクチン接種日を照らし合わせて確認しておくと安心です。
マイクロチップを装着する
ISO 11784およびISO 11785に適合するマイクロチップの装着が求められるとされています。規格の詳細や証明書の要件は、必ずDVS・MAQIS公式でご確認のうえ、動物病院で必要な証明書を発行してもらいましょう。マイクロチップについては犬・猫のマイクロチップ徹底ガイドで詳しく解説しています。
狂犬病ワクチンを接種する
マイクロチップの装着状況とあわせて、狂犬病ワクチンを接種します。マレーシアへの輸入では月齢の条件が設けられている場合があるとされているため、対象となる犬種や条件の詳細はDVS・MAQIS公式で確認し、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。証明書は今後の申請でも必要になるため、大切に保管してください。狂犬病ワクチンについては狂犬病予防接種の基礎ガイドで詳しく解説しています。
その他の推奨ワクチンを接種する
狂犬病ワクチンに加えて、混合ワクチンの接種状況の確認・証明が求められる場合があるとされています。具体的にどのワクチンが必要になるかは、必ずDVS・MAQIS公式でご確認ください。ワクチン全般についてはペットの海外渡航に必須の予防接種・抗体価検査ガイドをご覧ください。
出発前の健康診断・寄生虫駆除を受ける
出発前に、獣医師による健康診断と内部・外部寄生虫の駆除が求められる場合があるとされています。実施の要否や時期、実施主体の詳細は情報源によって案内が分かれるため、出発前に必ずDVS・MAQIS公式でご確認ください。
Scheduled Countries以外からの渡航で必要になる可能性がある追加の条件
- Scheduled Countries以外からの渡航では、追加の検査や条件が必要になる場合があるとされていますが、要件の内容や施行状況は変更されることがあります
- 具体的にどのような検査・条件が必要かは、必ずDVS・MAQIS公式で最新情報をご確認ください
日本からの輸出手続きはどう進む?
マレーシア側の準備に加えて、日本を出国する際は動物検疫所での輸出手続きが必要です。
| 手続き | タイミング |
|---|---|
| 輸出検査の申請 | 検査希望日の14日前まで(NACCSで申請) |
| 輸出検査の実施 | 原則として出発10日以内(渡航先が期間を指定する場合はその期間内) |
申請と検査実施のタイミングを混同しないことが大切です。申請は「14日前まで」に済ませ、実際の検査は原則として「出発10日以内」に受けます。ただし、渡航先が検査時期について独自の期間を指定している場合は、その期間内に検査を受ける必要があります。詳しくは動物検疫所「犬、猫を輸出するには」でご確認ください(2026年7月確認)。なお、この「14日前まで」「出発10日以内(原則)」は、日本を出国する際に動物検疫所が定める手続きの時期です。マレーシア入国時に別途求められる証明書の有効期間や検査時期の条件は、渡航先の要件としてMAQIS公式サイト・DVS公式サイトで必ずご確認ください。
航空会社選びのポイントは?
日本からマレーシアへは、日系の航空会社、マレーシア航空やシンガポール航空などの外資系航空会社、LCC(格安航空会社)といった選択肢があります。ペットの取り扱い条件は航空会社ごとに大きく異なるため、予約前の確認が欠かせません。
| タイプ | 一般的な傾向 | 確認のポイント |
|---|---|---|
| 日系航空会社(JAL・ANAなど) | ペットの取り扱い方法(手荷物扱いか貨物扱いか)や条件は航空会社・路線により異なります | 取り扱い方法、予約方法、受付可能な犬種・サイズ、繁忙期の受付状況は各社公式サイトでご確認ください |
| 外資系航空会社(マレーシア航空・シンガポール航空など) | 直行便・経由便いずれもペット輸送に対応している場合があります | 経由地でのペットの扱いや乗り継ぎ時間の条件は路線・時期により異なります |
| LCC(AirAsiaなど) | ペットの受託可否や条件は航空会社・路線・時期によって大きく異なります | 受託の可否・条件は、予約前に必ず搭乗予定の航空会社公式サイトで確認してください |
クレート(ケージ)のサイズ・材質・規格に関する条件は航空会社ごとに個別に定められているため、必ず搭乗予定の航空会社公式サイトで確認が必要です。短頭種(フレンチ・ブルドッグなど)についても、輸送の可否や条件を航空会社ごとに個別に設けている場合があるとされています。対象犬種・条件は変更されることがあるため、搭乗予定の便で必ず事前確認をしてください。クレート選びについてはクレート選び完全ガイドで詳しく解説しています。また、各航空会社の運航状況は予告なく変更されることがあるため、最新の運航状況は各社公式サイトでご確認ください。
なお、ここまでの航空会社ごとの取り扱い条件と、前章で触れた輸入禁止犬種・特別な承認が必要な犬種は別の話です。犬種そのものの可否はマレーシア当局が定める規制であり、航空会社の条件とは別に適用されます。対象犬種はDVS公式サイト・MAQIS公式サイトであわせてご確認ください。
東マレーシア(サバ州・サラワク州)は本土と何が違う?
サバ州・サラワク州は、マレー半島(本土)とは異なる機関が独自に管轄しており、適用されるルールも異なります。
サバ州
- 州の獣医局が独自に管轄しているとされています
- 半島マレーシアからサバ州への移動については、狂犬病抗体価検査などの追加条件が公式に案内されています。ただし、この条件がそのまま日本など海外からの直接入境にも適用されるかは今回確認できていないため、必ずサバ州獣医局公式で個別にご確認ください
- 検疫期間は満たす要件によって変わるとされていますが、海外からの直接入境の場合に具体的にどの要件が適用されるかは未確認です。必ず公式でご確認ください
- 検疫施設としてパパールのキナルート獣医検疫所の名称が案内されていますが、海外からの直接入境者にも同じ施設が使われるかは今回確認できていません
- 具体的な検疫日数・費用は変更される可能性があるため、必ずサバ州獣医局公式サイトでご確認ください
サラワク州
- サラワク州は本土(半島マレーシア)とは異なる機関が独自に管轄しているとされていますが、具体的な管轄機関名や規則の内容は今回確認できていません
- 輸入許可の有効期間や指定入港地などの詳細も未確認のため、必ずサラワク州獣医当局の最新情報をご確認ください
- 渡航を予定している場合は、必ずサラワク州獣医当局へ直接お問い合わせください
サバ州は、管轄する機関も適用されるルールも本土(半島マレーシア)とは異なります。渡航先が東マレーシアの場合は、本土向けの情報をそのまま当てはめず、必ず州ごとの獣医当局へ直接確認することをおすすめします。
費用とスケジュールの目安は?
マレーシアへのペット輸入にかかる費用は、輸入許可申請の手数料、動物病院での費用、航空運賃など複数の項目からなり、時期や動物病院・航空会社によって幅があります。準備のスケジュールは、マイクロチップ装着からワクチン接種、DVS・MAQISへの申請まで複数の手続きを順番に進める必要があるため、早い段階から余裕を持って着手することをおすすめします。
| 項目 | 備考 |
|---|---|
| マイクロチップ装着・ワクチン接種 | 動物病院により異なります |
| 健康診断書・各種証明書の発行 | 動物病院により異なります |
| DVS/MAQISへの申請にかかる手数料 | 情報源によって金額が異なるため、MAQIS公式サイトまたは登録代理人にご確認ください |
| 渡航用クレート | サイズにより異なります |
| 航空運賃(ペット) | 航空会社・路線・時期により異なります |
具体的な費用は個々の状況によって大きく変わるため、本記事では金額を明示していません。渡航先・出発予定時期・ペットの状況をお知らせいただければ、必要な手続きとあわせて概算をお伝えします。詳しくは記事末尾のお問い合わせ先からご連絡ください。
準備の流れは、マイクロチップ装着からワクチン接種、DVS・MAQISへの申請、航空便の予約、書類の最終確認まで一通り進める形になります。書類の準備や当局への申請には一定の期間を要するため、早い段階から計画的に進めることが大切です。特別な承認が必要な犬種や、Scheduled Countries以外からの渡航の場合は、追加の手続きが発生するため、さらに早めの準備が安心です。
よくある失敗・注意点は?
よくある質問(FAQ)
お客様の声
実際にマレーシアへの渡航をサポートさせていただいたお客様から、うれしいお声をいただいています。
「初めてのことで分からないことだらけでしたが、なんでも聞けて、適切にアドバイスをいただけたこと、事前に余裕を持って準備ができるようアシストしてくださったことが特に心強かったです」(日本からマレーシアへ愛猫ちゃん(ミックス)と渡航されたHM様の声)
まとめ:早めの準備と正確な情報確認がカギ
マレーシアへのペット輸入は、申請の仕組みを正しく理解し、計画的に準備を進めれば、決して難しいものではありません。特に次の4点は、早い段階で押さえておきたいポイントです。申請方法(本人か代理人経由か)の確認、対象犬種の確認、マイクロチップとワクチンの順番の確認、そして輸入許可証の有効期間です。渡航先が東マレーシア(サバ州・サラワク州)の場合は、本土とは異なる要件があるため、特に注意が必要です。
規制は今後も見直される可能性があるため、渡航前には必ずDVS公式サイト・MAQIS公式サイトで最新の要件をご確認ください。日本を出国する際の輸出手続きについては動物検疫所の公式サイトもあわせてご確認いただくことをおすすめします。マレーシア以外への渡航や海外引っ越し全体の流れについては、ペットの海外輸送完全ガイドで詳しく解説しています。そのほかのよくある質問はよくある質問のページもご覧ください。
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執筆: PetAirJPN 編集部(国際ペット輸送の実務チーム)
※この記事の情報は2026年7月時点のものです。マレーシアの検疫規制・航空会社のポリシーは予告なく変更されることがあります。本記事は一般的な情報提供であり、個別の渡航可否・要件の確定判断は、DVS・MAQISなどマレーシアの当局、動物検疫所、航空会社の最新の公式情報を必ずご確認ください。