海外で暮らすことを考えるとき、愛犬や愛猫を置いていくか、一緒に連れていくかは大きな悩みの種です。特に近年注目を浴びるドバイ(アラブ首長国連邦)は、国際色豊かな都市で魅力が多い一方、厳格な動物管理ルールや独特の気候があり、ペット連れの移住にはいくつかの手続きを踏む必要があります。
この記事では、ペット(犬・猫)を日本からドバイに連れて行く際に必要となる書類や検疫、航空輸送時の注意点、さらには現地でのライセンス登録や飼育ルールまでをわかりやすく解説。実際に現地で暮らすにあたり、気になる費用やリスク管理のポイントも含めて網羅します。大切な家族であるペットとの新生活をスムーズにスタートできるよう、ぜひご一読ください。
はじめに:ドバイでペットと暮らす魅力と課題
ドバイは経済成長が著しく、多文化が入り交じる国際的な都市として世界中から注目を集めています。治安やインフラ面も充実しており、移住先として魅力的な点が多い一方、気候の厳しさや動物飼育に関する規制の違いなど、日本からの移住者にとっては注意すべき要素が少なくありません。
本記事では、犬・猫をはじめとするペットをドバイに連れて行く際の基本手続きから、現地での飼育環境や生活上のルール、想定外のトラブルに備えるヒントまでを網羅的にまとめました。
ドバイでの暮らしは魅力的ですが、愛犬・愛猫を連れていく場合は事前準備が重要です。この記事を参考に、しっかり計画を立てましょう!
しっかり準備を行えば、ペットとともにドバイでの新生活を快適にスタートできるはずです。
日本出国前に整えるべき手続きと準備
下表はドバイ入国に際し、代表的に求められる書類と概要をまとめたものです。ワクチン接種証明やマイクロチップ情報など、抜け漏れのないようご注意ください。
書類名 (日本語/英語) | 用途 / 提示先 | 主な取得先 / 発行場所 | 備考 |
---|---|---|---|
UAE輸入許可証 (Import Permit) | ドバイ入国審査時に必要。貨物地区での書類提示。 | MOCCAE公式サイト (オンライン申請) | 有効期限は発行後90日。変更・再申請に注意。 |
健康証明書 (輸出検疫証明書 / Health Certificate) | 日本出国時とUAE入国時に提示。動物検疫所発行。 | 日本の動物検疫所 (空港) | 出発7日前までに申請し、当日検査で発行。 |
狂犬病ワクチン証明書 (Rabies Vaccination) | UAE当局・航空会社へのワクチン接種証明 | 日本の動物病院 (英文併記が望ましい) | 接種後21日以上経過が必要。 |
混合ワクチン証明書 (Vaccination Certificate) | 犬はジステンパー等、猫は猫汎白血球減少症等を証明。 | 日本の動物病院 | 同時にロット番号・マイクロチップ番号確認。 |
マイクロチップ番号証明 (Microchip) | 犬・猫の個体識別として必須(ISO規格15桁) | 日本の動物病院 (装着) | 検疫所検査で読み取り可能か要確認。 |
航空会社指定書類 (Airline Forms) | 貨物便扱いや客室同伴の際に必要となる場合あり | 航空会社公式ウェブサイト / コールセンター | ペットの体重・サイズ・クレート情報などを記入 |
UAE輸入許可証(Import Permit)の取得
必須条件
ペットをUAE(ドバイを含む)へ連れて行くには、事前にUAE環境気候変動省(MOCCAE)から輸入許可証を取得しなければなりません。オンライン申請が基本で、1頭につき200AED程度の申請料がかかります。
申請の流れ
ペットの情報登録(種別・年齢・性別・毛色・マイクロチップ番号など)
ワクチン接種情報(狂犬病、混合ワクチン)を記入
フライト情報と飼い主の連絡先を入力
審査後、数日~数週間で電子版の許可証が発行される
注意ポイント
許可証の有効期限は発行日から90日。航空券の予約変更などにより期限切れが起きないよう、計画的に申請しましょう
複数頭連れの制限:犬猫合わせて2頭まで。追加や特例申請が必要な場合は早めに確認を
輸入許可証の申請は早めが安心です。航空券予約の前から準備を始めておくと良いでしょう。有効期限の90日を過ぎると再申請が必要になりますので注意してください!
日本の輸出検疫手続きと健康証明書
輸出検疫証明書の重要性
日本から海外へ犬・猫を連れて出国する際は、出発空港の動物検疫所で輸出検査を受け、英語版の健康証明書(輸出検疫証明書)を発行してもらいます。ドバイ入国時にも求められるため、最重要書類の一つです。
手続きのステップ
渡航の7日前までに動物検疫所に申請書を提出
出発当日または前日にペットを連れて検査(マイクロチップの読み取り、健康状態チェックなど)
問題がなければ健康証明書発行
有効期間
発行日から10日前後が有効なため、フライト日程に合わせてタイミングを逆算することが重要です。
狂犬病・混合ワクチン、マイクロチップ装着のポイント
狂犬病ワクチン
日本は狂犬病清浄国ですが、ワクチン接種は必須。初回接種後21日以上経たないと渡航できないため、スケジュールに余裕を持つようにしましょう
年1回の接種で有効期限を更新。英文の接種証明書を動物病院で発行してもらうと手続きがスムーズです
犬の混合ワクチン・猫の混合ワクチン
犬:ジステンパー、パルボ、伝染性肝炎、レプトスピラ症など
猫:猫汎白血球減少症、ウイルス性鼻気管炎、カリシウイルスなど
ドバイ入国時に接種証明書の提示を求められることがあります。ワクチン実施日やロット番号などをしっかり管理しましょう。
マイクロチップ
ISO11784/11785準拠の15桁チップが義務化。獣医や検疫官の読み取りに不備がないかを重ねて確認することが大切です。
特に初めてマイクロチップを装着する場合は、きちんと読み取れるか確認が重要です。動物病院で装着後、別の機械でも読み取りテストをお願いしましょう!
禁止犬種と持ち込み頭数制限
UAEには危険犬種に分類される犬(ピットブル、土佐犬、マスティフ系など)の持ち込みを原則禁止しています。雑種犬でも外見や血統が近い場合は入国拒否される可能性があるので、獣医・ブリーダーなど専門家に相談をしましょう。
頭数制限:個人輸入は犬猫合わせて2頭まで。超える場合は追加手続きが必要となり、審査が厳しくなることを想定してください。
日本出国準備チェックPOINT
- UAE輸入許可証は渡航の1〜2ヶ月前に申請(有効期限は90日間)
- 日本の輸出検疫証明書は出発7日前までに申請、当日か前日に検査を受ける
- 狂犬病ワクチンは初回接種から21日以上経過している必要がある
- ISO規格のマイクロチップ装着は必須
- 危険犬種の持ち込みは禁止、個人輸入は犬猫合わせて2頭まで
航空輸送の実務:航空会社選び・クレート準備・費用
エミレーツ航空とエティハド航空の特徴
エミレーツ航空
拠点がドバイ国際空港(DXB)
ペットは客室持ち込み不可で貨物扱いが基本
貨物地区でペットを受け取る際に追加手数料が発生する場合あり
エティハド航空
拠点はアブダビ(AUH)
小型犬・猫に限り、条件を満たせば客室同伴可(追加座席購入など厳格なルール)
アブダビ到着後、陸路でドバイへ移動する際はペット対応タクシーや送迎手配が必要
私は小型犬を連れてエティハド航空を利用しました。追加料金はかかりましたが、機内で愛犬の様子を確認できて安心でした。ただし、アブダビからドバイまでの移動手段は事前に調べておくことをお勧めします。
クレート選びで気をつけること
項目 | 詳細事項 | 備考 |
---|---|---|
サイズ | ペットが立ち上がり、Uターンできる余裕があること | 短頭種・大型犬は規定サイズを超えやすい |
素材 | 頑丈なプラスチック or 繊維強化材 (FRPなど) | 金網タイプはNGとする航空会社もある |
通気口 | 3面~4面に十分な通気孔 | 貨物室は気温が上昇しやすいので通気重視 |
施錠方法 | 金属製ボルト・ナット、ロック機構が壊れにくいこと | 簡易クリップやプラスチックネジは不可 |
給水・給餌ボトル | クレート扉に外から給水できる器具を装着 | 長時間フライトでの水分補給が重要 |
内部の敷物 | 吸水シートやタオルを敷き、揺れや粗相に備える | ペットが慣れたタオルや毛布でストレス軽減 |
空港職員の取り扱い | 持ち手やハンドルが壊れにくく、運搬しやすい構造であること | 貨物扱いの場合、ベルトコンベアの使用に注意 |
IATA規定に適合
頑丈なプラスチックや繊維強化材で、施錠がしっかりできるクレートが必要。ペットが立ち上がり方向転換できる十分なサイズが求められます。
クレートについては以下の記事で詳しく解説しています。
短頭種の制限
パグ、フレンチブルドッグなどは熱中症リスクが高いため、夏季の輸送を制限・禁止している航空会社が多いです。渡航時期には細心の注意を払いましょう。
短頭種については以下の記事で詳しく解説しています。
3-3. 輸送費用の目安と想定リスク
費用の相場
小型犬・猫:数万円~十数万円
中型~大型犬:数十万円に達する可能性あり
専門業者を利用する場合、手数料やサポート費用が加算
追加料金リスク
大型クレート使用で規定サイズを超えた場合
当初の重量・サイズ申告を超過した場合
フライト遅延やキャンセルでスケジュール変更が必要となった場合
飛行機利用に不安がある方は、ペット専門輸送会社のサポートを検討すると、書類不備や輸送トラブルを大幅に減らせます。
航空会社とペット輸送の比較
航空会社 | ドバイへの直行便 | 客室持込 | 貨物輸送 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|
エミレーツ航空 | あり | 不可 | 可能 | ドバイ国際空港に直接到着 |
エティハド航空 | アブダビまで | 小型犬猫のみ条件付き可 | 可能 | アブダビからドバイへの移動が必要 |
カタール航空 | ドーハ経由 | 不可 | 可能 | 乗り継ぎ時間の確保が必要 |
4. ドバイ到着後の流れ:税関・検疫・ペット登録
ドバイ到着後、ペット引き取りや生活開始までにかかり得る費用を大まかに一覧にしています。実際の金額は為替レートや物価変動、利用サービスにより変わるため、目安として参考にしてください。
項目 | 目安費用(AED) | 日本円換算(1AED=約35円計算) | 備考 |
---|---|---|---|
空港貨物地区の通関手数料 | 250~500 AED | 約 8,750 ~ 17,500 円 | 犬・猫、頭数などによって異なる |
ドバイ市ペット登録料 | 10~50 AED | 約 350 ~ 1,750 円 | ライセンスタグ発行費用。ワクチン更新のたびに要申請 |
動物病院初診料 | 100~200 AED | 約 3,500 ~ 7,000 円 | 緊急外来はさらに高額になる場合あり。診療内容により上乗せ |
トリミングサロン | 100~300 AED | 約 3,500 ~ 10,500 円 | 犬のサイズや毛量によって差が大きい |
ペットホテル(1泊) | 100~200 AED | 約 3,500 ~ 7,000 円 | 繁忙期や高級設備のホテルは1泊300 AEDを超える場合も |
ペット可物件の賃貸差額 | +5~10%程 | 物件家賃次第 | ペット飼育デポジット、追加クリーニング費用などの上乗せ |
4-1. 貨物地区での受け取りと入国手続き
ドバイ国際空港到着後、ペットは貨物ターミナル(Cargo Terminal)へ運ばれます。飼い主か代理人が現地で以下の手続きを行い、問題がなければ即日引き取ることができます。
1. 書類提示
– UAE輸入許可証
– 日本の健康証明書(輸出検疫証明書)
– 狂犬病・混合ワクチン証明
– マイクロチップ証明(上記書類に記載されることが多い)
2. 検疫官による確認
書類不備や健康状態に問題がなければその場で許可が下りる。日本は狂犬病清浄国に該当するため、隔離期間なしで引き取り可能です。
3. 税関・通関手数料の支払い
1頭あたり数百ディルハム(AED)前後をクレジットまたは現金で支払います。
貨物ターミナルでの手続きは時間がかかることがあります。余裕を持った時間設定と、必要書類を全て持っていることを前日に再確認することをお勧めします。
4-2. ライセンス登録とワクチン更新
ドバイでは、犬・猫を飼う場合にドバイ市当局によるライセンス登録が法律で義務づけられています。登録は動物病院やオンライン窓口で行え、以下の情報が必要です。
– ペットの写真
– 狂犬病ワクチン証明
– マイクロチップ番号
– 飼い主の身分証明書
ライセンス登録をしないで公共の場に連れて行くと、罰金などのペナルティを科される可能性があります。また、ワクチンは原則として年1回更新が必要で、接種後にライセンスも更新します。
5. ドバイでのペット飼育環境
5-1. 住まい:アパート vs. ヴィラの選び方
アパート(マンション)
– 立地が市街地近くで利便性が高い
– 共用スペースでのペット管理ルールが厳しいことが多い(エレベーターや廊下での抱きかかえ、鳴き声対策など)
– 家賃は郊外のヴィラより安めの傾向(ただし高級エリアは例外)
ヴィラ(一軒家)
– 庭や駐車スペースがあり、散歩しづらい暑い時期も屋外で過ごしやすい
– 家賃や光熱費が高額になることが多い
– ペット飼育可の物件は見つけやすいが、コミュニティによって細かい飼育ルールが異なる
私たち家族は中型犬を連れて移住する際に、アパートとヴィラで迷いました。結局、犬のために庭がある郊外のヴィラを選んだのですが、夏の暑さを考えると正解でした。アパートだと朝晩の短い時間しか散歩できず、犬のストレスがたまったと思います。
物件探しのコツ
– 必ず契約前にペット飼育可能かを確認する(口頭ではなく書面で)
– 特に大型犬の場合、制限がある物件も多いので事前確認が必須
– ペット用の追加デポジットが必要なケースがあるため予算に組み込む
5-2. 外出時のマナーと制限
下表は、ドバイでのペット飼育において特に重要となるマナーやルールをまとめたものです。日本とは大きく異なる点も多いため、周囲とのトラブルを避けるためにも、しっかり守るようにしましょう。
やるべきこと (DO) | 避けるべきこと (DON’T) |
---|---|
・犬の散歩時には必ずリードをつけ、公共エリアでの制御を徹底する | ・リードなしで犬を公共の場所に放す (罰金対象) |
・ドバイ市へのライセンス登録を行い、ワクチンを年1回更新する | ・未登録・ワクチン未接種のまま飼育 (罰則・高額罰金) |
・フンは必ず持ち帰り、周囲に迷惑をかけないよう処理する | ・公共のビーチや大半の公園へ犬を連れ込む (原則禁止) |
・夏場は早朝・夜間に散歩して、熱中症や火傷を防止する | ・日中のアスファルトを散歩させる (路面温度が非常に高い) |
・大型犬の場合は口輪を持参し、状況に応じ装着する | ・公共の場で吠えやすい犬を野放しに (住民から通報・トラブルの恐れ) |
公共施設の制限
ビーチや公園、ショッピングモールなど、多くの公共施設で犬や猫の立ち入りが禁止されているケースが多い。違反すると罰金のリスクも。
リードの着用義務
ドバイでは犬の散歩時にリードを着けるのが原則。大型犬は口輪の装着を求められる地域や施設もあるため、事前に確認をしましょう。
暑さ対策
夏の気温は40℃を超え、路面は50~60℃近くになることも。日中の散歩は避け、早朝・夜間に限定。水分補給や肉球保護にも気を配りましょう。
ドバイでは一部のエリアにドッグパークやペット可のカフェもありますよ。事前に調べておくと、ペットとの外出の選択肢が広がります。また、肉球保護用のブーツは夏場の必需品です!
5-3. 動物病院・トリミングサロン・ペットホテル事情
動物病院
ドバイ市内には英語やアラビア語対応の動物病院が数多くあり、24時間営業のクリニックもある。医療水準は高めな反面、診療費は日本よりやや高いと感じる人が多いです。
トリミングサロン・ペットホテル
ペットブームに伴い、トリミングサロンやペットホテルも増加中。1泊あたり100~200AEDが相場で、旅行シーズンは早めの予約が必要です。
ドバイでのペット生活を快適にするポイント
- 住まい選びは「ペット可」の明記と具体的なルールの確認が重要
- 夏の暑さから愛犬を守るため、散歩時間の工夫と肉球保護グッズを用意
- ライセンス登録は法的義務で、公共の場では常に携帯が必要
- 信頼できる動物病院を事前にリサーチし、緊急時の連絡先を確保
6. リスクとトラブル対策:災害・猛暑・保険など
6-1. 砂嵐・停電・酷暑への備え
砂嵐
ドアや窓を閉め切ることはもちろん、空調フィルターのメンテナンスや空気清浄機の活用を考慮してください。呼吸器系に弱いペットの場合、室内環境をできるだけ清潔に保つことが大切です。
停電リスク
夏のピーク時などには停電が発生する可能性も。エアコンが止まるとペットが熱中症になるおそれがあるため、冷却マットや予備電源の検討をしましょう。
酷暑対策
– 室内でも冷えた水を常に用意する
– 冷却マットやクールベストの活用
– エアコン故障に備えた代替冷却手段の確保
砂嵐が起きた時は、ペットの肉球にも砂が入り込むことがあります。外出後はよく拭いてあげることと、室内の清掃をこまめに行うことが大切ですよ。
6-2. 緊急時の避難や国外退避
連絡先リスト
動物病院、ペット保険会社、ペット輸送業者など、緊急連絡先を一覧にまとめておくと安心です。
書類管理
国外へ急遽退避する際にも、ペットの健康証明書やワクチン記録が手元にあればスムーズに手続き可能です。重要書類はデジタルコピーとともに保管しましょう。
一時避難先の確保
急な帰国や旅行が必要になった場合に備え、信頼できるペットホテルやペットシッターの連絡先を常に把握しておくことが重要です。
6-3. ペット保険やペットシッターの活用
ペット保険
病院費が高額になりやすいドバイでは、海外でも使えるペット保険を検討する飼い主も多い。適用範囲や免責内容をよく確認することがポイントです。
ペットシッター・ペットホテル
旅行や出張、緊急時に備え、信頼できるシッターやホテルを確保しておくと安心。英語でのコミュニケーションが基本になるため、事前に打ち合わせが必要です。
当初は言葉の壁もあって、愛猫を預けるのに不安がありました。でも、SNSの口コミで見つけた日本人スタッフがいるペットホテルに事前に見学に行ったことで、安心して利用できるようになりました。予約はシーズンの2週間前には必須です。
ドバイでは、ペット関連のFacebookグループやコミュニティが充実しています。「Dubai Pet Owners」や「Expats with Pets in Dubai」などのグループに参加しておくと、現地の最新情報や口コミ、緊急時のアドバイスなどが得られて便利です。
7. チェックリスト:完璧な移住を目指すために
チェックリストは時系列に沿って整理すると、準備漏れが防げますよ。特に出発3ヶ月前、1ヶ月前、1週間前、前日、当日とタスクを分けておくと安心です!
8.ペットの飛行機での輸送方法と選択肢
ペットと共に飛行機で移動する際、その輸送方法には大きく3つの選択肢があります。それぞれ条件や制限が異なるため、ペットの大きさや航空会社の方針に応じて適切な方法を選びましょう。
8-1 客室(機内)にペットを同行する方法(機内持ち込み)
小型の犬や猫であれば、航空会社によってはキャビン内に一緒に連れ込むことが可能です。一般的な条件として、ペットとキャリーケースを合わせた重さが7~8kg程度以下で、ケースが前席下に収まるサイズであることが求められます。
日本発着の国際線では、日系の航空会社(JALやANA)はペットの機内持ち込みを認めていません。一部の海外航空会社では機内同伴可能なケースもありますが、UAE(ドバイ)行きのフライトに関しては特殊な制約があります。
エミレーツ航空をはじめ、ドバイ行きの路線では原則ペットの客室持ち込みが禁止されており、必ず貨物室輸送(受託手荷物または貨物扱い)となります。例外として、エティハド航空(アブダビ行き)では近年有料で機内持ち込みプランを提供し始めました。
しかし、この場合でも到着後に空港の検疫で他の貨物ペット同様の手続きが必要になります。機内持ち込みを希望される場合は、経由地を工夫してペットフレンドリーな航空会社を利用する方法もありますが、手続きが煩雑になるためあまり一般的ではありません。
機内持ち込みできれば一番安心なのですが、ドバイ行きは難しいんですね。実は僕も調べてみたら、エティハド航空なら可能でしたが料金は片道約USD1,500(約20万円)と高額でした。
8-2. 受託手荷物(チェックイン荷物)として預ける方法
多くの飼い主が利用するのがこちらの方法です。飼い主と同じ旅客機にペットを乗せる場合、ペットは機内ではなく貨物室で輸送されます。
この場合、搭乗手続きの際に専用のペットクレート(輸送用ケージ)に入れたペットをチェックインカウンターで預け、航空会社スタッフが貨物室(与圧・空調の効いたペット専用スペース)に搭載します。到着地では通常の受託手荷物とは別エリアで引き渡されます。
JALやANAでは国際線ペット同行は全てこの方法です。メリットは比較的手続きが簡単で、旅客の手荷物扱いの一環として運べること、そして費用が追加手荷物料金として定額であることです。
デメリットはペットを客室で見守れない点と、重量・サイズ制限があることです。たとえばANAではペットとケージの合計重量が45kgを超える場合は受託不可となります。また機体ごとの貨物室収容数に限りがあるため、必ず事前予約が必要です。
夏季の一部期間や特定犬種(短頭種など)は安全上預かり不可とする航空会社もあります。受託手荷物扱いの場合、飼い主は同じ飛行機に乗っているため、乗り継ぎがある場合でも基本的に航空会社がペットを次の便に転送してくれます。
ただし長時間の乗継がある旅程では、水や餌やりができない負担がかかるので注意しましょう(経由地の地上係員が世話をしてくれる場合もあります)。
8-3. 貨物(カーゴ)として輸送する方法
飼い主が一緒に搭乗せず、または航空会社の規定で受託手荷物として預けられない場合、ペットを貨物扱い(単独輸送)で送ることになります。この場合、ペットは旅客機ではなく貨物便(または旅客機の貨物スペース)で輸送され、航空貨物用のAir Waybill(航空貨物運送状)が発行されます。
エミレーツ航空でドバイへ送る場合はこの貨物手配となり、同社の貨物部門(Emirates SkyCargo)を通じて予約・発送する形です。貨物扱いのメリットは重量やサイズの制限が緩和され、大型犬でも輸送可能な点です。また飼い主は別便で移動できるためスケジュールを柔軟に組めます。
デメリットは費用が高額になりやすいことと、通関手続きが複雑になる点です。貨物扱いでは輸出入ともに通関業務を行う貨物代理店が介在し、書類も増えます。
個人で手配することも可能ですが、多くの場合ペット専門の輸送業者(ペット引越しサービス)に依頼します。UAE側の空港では貨物地区の動物検疫施設でペットを受け取る必要があり、通関に時間がかかることもあります。
飼い主自身が同じ便に乗っていないため、到着時には現地代理人(通常はペット輸送業者のスタッフ)が通関をサポートしてくれることが一般的です。
Tips輸送用ケージの準備と慣らしは非常に重要です。航空機で使用するケージは以下の条件を満たすものが必要です:
- IATA基準適合(航空輸送安全規格)のもの
- ペットが立ち上がり、向きを変えられる大きさ
- 頑丈で施錠可能なもの(プラスチック製が一般的)
- 通気性が確保されている
- 底部に吸水シートや新聞紙などを敷ける構造
- 水が飲める給水ボトルが装着可能
渡航前に数週間かけてケージに慣れさせることで、ペットのストレスを軽減できます。
まとめ:念入りな準備でペットとのドバイライフを実現しよう
ドバイへの移住は、気候・文化・法律など日本とは大きく異なる要素が多いため、慎重な準備が必要です。ただし、ワクチン接種や輸出検疫手続き、航空輸送の段取り、到着後のライセンス登録などをしっかりこなせば、ペットとの新生活は決して夢ではありません。
できるだけ早い時期から準備を始める
渡航1~2か月前のうちに輸入許可証やワクチン接種計画を立てましょう。
ルールを守って現地に適応する
暑さや砂嵐、公共マナーなど日本とは違った課題に備え、現地の人々やほかの駐在員との情報共有も大切です。
専門家の力をうまく活用する
PetAirJPNのようなプロのサポートを受ければ、書類不備や手続き漏れを最小限に抑えられます。
大切な家族の一員であるペットとの海外移住は一筋縄ではいきませんが、万全を期した準備をすればスムーズに渡航し、新天地でも快適に暮らすことが可能です。ぜひ本記事を参考に、充実したドバイライフをスタートさせてください。
ドバイでのペットとの生活は、日本と違う点もありますが、事前の準備をしっかり行えば大丈夫です。この記事の情報を参考に、愛犬・愛猫との素晴らしいドバイライフを楽しんでくださいね!
参考文献
– UAE環境気候変動省(MOCCAE)公式サイト
– 農林水産省動物検疫所
– ドバイ市当局ペットライセンス登録ガイドライン
– エミレーツ航空・エティハド航空ペット輸送ガイドライン
– 国際航空運送協会(IATA)ペット輸送基準
– ドバイ獣医サービス局資料
参考ソース一覧(リンク付き)
UAE環境気候変動省(MOCCAE)公式サイト
在日アラブ首長国連邦大使館
日本・農林水産省 動物検疫所(輸出検査情報)
エミレーツ航空(ペット輸送に関する案内)
エティハド航空(ペット渡航ガイド)
ドバイ市(Dubai Municipality)公式サイト:ペット登録情報
UAEの禁止犬種に関する情報(MOCCAE内告示)
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