メキシコへの愛犬・愛猫渡航ガイド|9か月の準備手順【2026年版】

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メキシコへの愛犬・愛猫渡航ガイド|9か月の準備手順【2026年版】

国別ペット事情 / 2025.07.29

最終更新日:2026年7月29日

大切な愛犬・愛猫と一緒にメキシコへ移住や長期滞在を考えている方へ。海外にペットを連れて行くには、書類の準備や検疫の手続き、長時間のフライトなど、乗り越えるべきステップがいくつもあります。この記事では、日本からメキシコへペットを連れて行く際に押さえておきたい準備の流れと、帰国時の手続きまで見据えたスケジュールの立て方を、公的機関の情報をもとに整理しました。

メキシコ渡航になぜ9か月の準備期間が必要なの?

準備期間の長さを左右しているのは、メキシコ入国そのもののハードルではなく、その後に日本へ帰国する際の手続きです。メキシコ入国に求められる法律上の要件自体は、多くの国と比べて重くありません。

動物検疫所の分類では、メキシコは輸入検疫上の「指定地域」には含まれておらず、指定地域以外の国として扱われます。指定地域以外からの帰国には、いくつかの手順が必要です。マイクロチップを装着し、狂犬病ワクチンを2回接種したうえで、狂犬病抗体価検査を受けます。採血日から日本到着まで180日間以上の間隔をあけることで、空港での長期の係留検査を回避できるルートの対象になります(出典: 動物検疫所「犬・猫等の輸入手続き(指定地域以外の場合)」、確認日2026年7月)。この180日間はメキシコ滞在中に満たすこともでき、必ずしも日本出国前に消化しきる必要はありません。ただし、日本到着時点でこの180日間に満たない場合は、動物検疫所で最長180日間の係留検査が必要です。

先に押さえたい基本3点

  • メキシコ入国そのものの条件は、他の多くの国と比べて重くありません。準備期間の長さを決めているのは帰国時の手続きです
  • 帰国時に必要な180日間の待機は、狂犬病抗体価検査の採血日が起算日になります。この待機を渡航前にどこまで進めておけるかで、帰国のスムーズさが大きく変わります
  • 「メキシコ入国のための準備」と「日本帰国に備えた準備」は、同時並行で進める必要があります

狂犬病予防接種の基礎について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

知っておくべき狂犬病予防接種の基礎:ペットと安全に海外へ行くために

9か月の準備スケジュール、何をいつまでに進める?

180日間の待機期間や各種書類の期限をふまえると、余裕をもって動くなら出発の9か月前から準備を始めるのが安心です。以下はPetAirJPNがおすすめする目安のスケジュールで、法律で定められた期限そのものではありません。実際の進み方はペットの月齢や書類の準備状況によって前後します。

1

出発9か月前ごろ:基礎準備を始める

ISO 11784および11785規格に適合したマイクロチップを装着し、かかりつけの動物病院に渡航の予定を相談します。マイクロチップ装着より前に受けた狂犬病ワクチンや検査は、帰国時の手続き上、原則として有効と認められない点に注意しましょう。条件付きで認められる場合もあるため、個別の可否は動物検疫所にご確認ください。

2

出発7か月前ごろ:狂犬病抗体価検査を受ける

2回目の狂犬病ワクチン接種後に採血し、農林水産省が指定する検査機関で抗体価を測定します。この採血日が180日間待機の起算日になるため、証明書の原本は大切に保管してください。

3

出発7〜2か月前:待機期間と並行して書類・輸送の準備

180日間の待機を消化しながら、メキシコ入国に必要な書類(動物衛生証明書など)の準備と、利用する航空会社・輸送ルートの確認を並行して進めます。

4

出発1か月前ごろ:メキシコ入国書類の最終確認

健康証明書や狂犬病ワクチン証明書など、SENASICA(メキシコの動物検疫当局)が求める書類の記載内容に不備がないか最終チェックします。

5

検査希望日の14日前まで:輸出検査を申請

動物検疫所へNACCS(動物検疫関連業務をオンラインで行うシステム)で輸出検査を申請し、検査時間の予約をします(出典: 動物検疫所、確認日2026年7月)。

6

出発10日以内:輸出検査を受ける

動物検疫所で輸出検査を受け、輸出検疫証明書の交付を受けます(出典: 動物検疫所、確認日2026年7月)。申請の期限(14日前まで)と検査の実施時期(10日以内)は別の日程なので、混同しないようにしましょう。

7

出発当日:空港でのチェックイン

健康証明書や輸出検疫証明書など必要書類一式を提出します。提出のタイミングや流れは利用する航空会社によって異なるため、事前に案内を確認しておきましょう。

8

帰国予定が決まったら:動物検疫所へ事前届出

日本への帰国が決まったら、到着予定日の40日前までに、到着予定の空海港を管轄する動物検疫所へ事前届出を行います(出典: 動物検疫所、確認日2026年7月)。この届出はメキシコへの出発時点ではなく、帰国の見通しが立った段階で行う手続きです。

マイクロチップ・ワクチン・抗体価検査は、どんな順番で進める?

日本帰国時の手続き上、この3つの手順は順番が重要です。マイクロチップの装着より前に行った狂犬病ワクチン接種や検査は、原則として有効と認められません。条件付きで認められる場合もあるため個別の可否は動物検疫所にご確認いただき、迷ったら必ずマイクロチップの装着から始めましょう。

ステップ 内容
1. マイクロチップ装着 ISO 11784および11785規格に適合したチップを装着
2. 1回目の狂犬病ワクチン接種 マイクロチップ装着後、生後91日齢以降に接種
3. 2回目の狂犬病ワクチン接種 1回目の接種日を0日目として30日以上あけて接種
4. 狂犬病抗体価検査 2回目接種後に採血。抗体価0.5 IU/ml以上が基準
5. 待機期間 採血日から日本到着まで180日間以上

出典: 動物検疫所「犬・猫等の輸入手続き(指定地域以外の場合)」、確認日2026年7月。これは日本へ帰国する際の要件です。

マイクロチップの詳しい選び方や装着のタイミングについては、こちらの記事で解説しています。

ペットの海外渡航に必須!犬・猫のマイクロチップ徹底ガイド

メキシコ入国に必要な書類・条件は?

メキシコ入国時にSENASICA(メキシコの動物検疫当局)が求める主な項目は、次のとおりです。要件は変更されることがあるため、渡航前に必ず公式ページで最新情報をご確認ください。

マイクロチップ(推奨) — メキシコ入国そのものの必須要件ではありませんが、日本へ再入国する際には必須になるため、装着しておくことを強くおすすめします(出典: SENASICA公式ページ、確認日2026年7月)。
狂犬病ワクチン接種証明書(必須) — 生後3か月以上の犬・猫に義務付けられています(出典: SENASICA公式ページ、確認日2026年7月)。証明書には接種日と有効期間が記載されている必要があり、その有効期間内であることが基準です。証明書の言語やその他の記載要件は、渡航前に必ず公式ページでご確認ください。
寄生虫駆除(必須) — 入国前の一定期間内に、ノミ・マダニなど内部・外部寄生虫の駆除を実施し、記録を残しておく必要があります。対象となる期間はSENASICA公式ページでご確認ください(出典: SENASICA公式ページ、確認日2026年7月)。
健康証明書(必須) — 米国・カナダ以外の国(日本を含む)からの入国では、獣医師発行の健康証明書の提示が必須です(出典: SENASICA公式ページ、確認日2026年7月)。有効期間や発行からの日数は情報源によって差があるため、渡航前にSENASICA公式ページで必ず最新の要件をご確認いただくか、獣医師にご相談ください。

書類準備のポイント

  • 書類は英語または現地語(スペイン語)での提示が求められることが多いため、翻訳の要否を早めに確認しましょう
  • 原本とコピーを複数用意し、別々に保管しておくと安心です
  • メキシコは指定地域以外の国のため、帰国準備(180日待機など)もあわせて並行して進めましょう

書類の手続きはどんな流れで進む?

実際の書類手続きは、大きく分けて4つの窓口を経由する流れです。

1. 獣医師での準備

マイクロチップの装着証明、狂犬病予防接種証明、抗体価検査の結果、健康証明書(英語または現地語での提示が求められることが多い)の発行を依頼します。

2. 動物検疫所での手続き(出発空港)

動物検疫所で輸出検査申請書を提出し、書類審査と健康検査を経て輸出検疫証明書の発行を受けます。

3. 航空会社でのチェック(搭乗当日)

輸送予約の確認、証明書類のチェック、クレートの検査を経て搭乗手続きへ進む流れです。

4. メキシコ到着時の検疫(SENASICA)

SENASICAのカウンターで書類を提出し、必要に応じて健康チェックを受けて入国が許可されます。到着時はSENASICA職員の案内に従い、疑問点があれば現地の獣医師にも相談しましょう。

自分のケースで何が必要か、確認しませんか?

渡航先と出発予定時期をお聞かせください。
必要な準備期間と最初の手続きをお伝えします。

航空会社選びで注意すべきことは?

特定の航空会社名だけを見て「ここなら運べる」と判断するのは避けましょう。ペット、特に犬・猫のカーゴ輸送を受け付けているかどうかは、航空会社ごとに、また時期によっても大きく異なるためです。

日本とメキシコの間には、直行便を運航している航空会社もあります。ただし区間や就航状況は時期によって変わり、経由便を利用するケースも少なくありません。直行便であっても経由便であっても、確認すべきことは同じです。利用予定の便でペットのカーゴ輸送を受け付けているかどうかは別問題のため、必ずその航空会社の公式サイトでご確認ください。

国際航空運送協会(IATA)が定める大枠のルールはありますが、実際の受け入れ可否や条件は各社の判断によります。一般利用者向けのペット貨物受託を長期間停止している航空会社もあります。

予約前に、利用を検討している航空会社の公式サイトで、現時点でのペット輸送ポリシー・対象犬種の制限・クレートサイズの規定・季節による制限の有無を必ず確認してください。夏季など気温の高い時期はペット輸送を制限する航空会社もあるため、搭乗予定の時期に該当する規定があるかも早めにチェックしておくと安心です。

クレート(ケージ)はどう選べばいい?

国際航空運送協会(IATA)が定める基準を満たすクレートを用意します。ペットが中で立ち上がったり、向きを変えたりできる大きさが目安です。通気性や頑丈さ、給水器具を取り付けられるかどうかも確認しましょう。具体的なサイズ基準は、利用する航空会社およびIATAの公式ページで最新情報をご確認ください。

クレート選びの詳しいポイントは、こちらの記事でも解説しています。

ペットと安全に飛行機に乗るためのクレート選び完全ガイド – PetAir JPN

費用はどのくらいかかる?

メキシコへのペット輸送にかかる費用は、ペットのサイズや体重、経由地、利用する航空会社、依頼する業者の有無によって大きく変動します。個体やルートによる差が大きいため、この記事では具体的な金額は掲載していません。費用の内訳としては、主に次のような項目があります。

費用の区分 主な内容 変動する主な要因
獣医関連費 マイクロチップ装着、ワクチン接種、抗体価検査、健康診断など 動物病院、検査内容
書類関連費 輸出検疫証明書の取得、翻訳、各種申請の手数料など 必要書類の数、翻訳の要否
航空輸送費 輸送料、クレート代、経由地での取り扱い手数料など ペットのサイズ・体重、経由地、航空会社、繁忙期かどうか

正確な見積もりは、渡航先・出発予定時期・ペットの体格によって変わります。複数の窓口で見積もりを比較し、余裕をもった予算計画を立てることをおすすめします。

準備を成功させるポイントと、よくある失敗は?

準備を進めるうえでのポイント

  • 早めの準備:9か月前から逆算して行動する
  • 書類の精度:記載ミスや漏れがないか、提出前に必ず見直す
  • 専門家との連携:獣医師や輸送の専門会社に早い段階から相談する
  • リスク管理:予備日程を確保し、想定外の事態にも備える
  • 健康管理:出発直前までペットの体調を整えておく
180日間の待機期間を軽視してしまう — 日本到着時点で採血日から180日間に満たないと、帰国時に最長180日間の係留検査を受けることになります。この180日間はメキシコ滞在中に満たすこともできるので、抗体価検査はできるだけ早く受けましょう。
書類の記載ミス — マイクロチップ番号や日付の誤記は、手続きの遅れにつながります。提出前に必ず複数人で確認しましょう。
航空会社の規定を見落とす — 犬種やクレートサイズの制限は会社によって異なります。予約前に必ず公式サイトで確認しましょう。
季節による制限を見逃す — 気温が高い時期はペット輸送を制限する航空会社があります。搭乗予定時期の規定を早めに確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. メキシコへのペット渡航に、なぜ9か月もの準備期間が必要なのですか?
メキシコ入国そのものの条件はそれほど重くありませんが、日本へ帰国する際は狂犬病抗体価検査の後に180日間の待機が必要です。この待機をできるだけ渡航前に消化しておくために、逆算すると余裕をもった準備期間が必要になります(出典: 動物検疫所、確認日2026年7月)。
Q. マイクロチップはメキシコ入国に必須ですか?
メキシコ入国の法律上の必須要件ではありません。ただし日本へ再入国する際には必須となるため、渡航前にISO 11784および11785規格に適合したチップを装着しておくことをおすすめします(出典: SENASICA公式ページ、確認日2026年7月)。
Q. 狂犬病ワクチンは何回接種すればよいですか?
メキシコ入国には生後3か月以上の犬・猫への接種証明書が必要です(出典: SENASICA公式ページ、確認日2026年7月)。一方、日本へ帰国するためには、マイクロチップ装着後に合計2回接種し、1回目から30日以上あけて2回目を受ける必要があります(出典: 動物検疫所、確認日2026年7月)。
Q. 健康証明書は必ず必要ですか?
米国・カナダ以外の国(日本を含む)からの入国では、獣医師発行の健康証明書の提示が必須です(出典: SENASICA公式ページ、確認日2026年7月)。有効期間や発行からの日数は情報源によって差があるため、渡航前にSENASICA公式ページで最新の要件をご確認いただくか、獣医師にご相談ください。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
ペットのサイズ、経由地、航空会社、依頼する業者の有無によって大きく変動するため、この記事では具体的な金額を掲載していません。渡航先・出発予定時期・ペットの体格をお伝えいただければ、個別に見積もりをご案内します。
Q. 180日間の待機を終えずに帰国するとどうなりますか?
動物検疫所で最長180日間の係留検査を受けることになります(出典: 動物検疫所、確認日2026年7月)。渡航前にできるだけ待機期間を消化しておくことが、帰国をスムーズにする鍵です。

まとめ

メキシコへのペット渡航で準備期間の長さを決めているのは、入国そのものの条件ではなく、日本へ帰国する際に必要な180日間の待機期間です。マイクロチップの装着から狂犬病ワクチンの2回接種、抗体価検査、待機期間の消化まで、正しい順番で進めることが何より大切です。あわせてメキシコ入国に必要な書類(狂犬病ワクチン証明書、寄生虫駆除の記録など)と、航空会社ごとに異なる輸送条件も、早めに公式情報で確認しておきましょう。

予防接種やワクチンについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

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執筆: PetAirJPN 編集部(国際ペット輸送の実務チーム)

※この記事の情報は2026年7月時点のものです。各国の検疫規制・航空会社のポリシーは予告なく変更されることがあります。本記事は一般的な情報提供であり、個別の渡航可否・要件の確定判断は、各国当局・動物検疫所・航空会社の最新の公式情報を必ずご確認ください。

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